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2021年02月

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人通りの少ない壁際に移動して、あまり気が進みませんが、手紙を読もうと、改めて持ち直すと・・・。

風間さん「バッグ持ちましょうか?」

朝日「・・・えっ?あ、あぁ、大丈夫です。」

今日一日、辛くて仕方ない瞬間が、たくさんあったわけですが、その時にそう言ってくれたら、どれだけ嬉しかったことか・・・。(T_T) と複雑な気持ちに。。

まさか、今こんな状況で、その言葉を聞くことになるなんて、思いもしませんでした・・・。(; ̄ェ ̄)

改めて、恐る恐る、手紙の封を開けようとしたのですが、ガッチリ糊付けがしてあり、ピターッと貼り付いていて、なかなか、開けることができず。。
ポストに投函するわけでもないのに、こんな厳重に糊付けする必要ってあるっ?と思ってしまいました。(ーー;)

風間さんが凝視しているなか、申し訳ないと思いながら、ビリビリと破るように開けるしかなく。。(~_~;)
『幸』という字が見るも無残になってしまったのに目を逸らしながら、中を覗くと、、1枚の白い紙が入ってましたっ。

一旦、深呼吸をして、『えいっ。』と勢いをつけ、その折られた紙を開いたのですが・・・。

見た瞬間、文字の少なさに『えっ?!・・・これだけっ?( ̄O ̄;) 』と思ってしまいましたっ。

いや、便箋何枚もズラズラと書かれても、その方がちょっと・・・・。とは思うのですが、『気持ちの全てを込めました。』とまで、熱く言っていたので、想像とまったく違ったことに、すこしだけ戸惑ってしまいました。(・・;)

それに、真っ白のコピー用紙に、上から下まで、罫線が引いてあったのですが、文字が書いてあるのは上から4行ほどのみだったので、そこから下の罫線はいらなかったんじゃ。。という気持ちに。( ̄◇ ̄;)

そんなことを考えていると、風間さんから「・・読みました?」と聞かれてしまったので、慌てて読もうとしたのですが、この手紙の一番の問題点にぶつかりましたっ。

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封字に『幸』と書いてある手紙を貰ってしまい、どうしたものかと悩んでいるうちに、風間さんから「開けてみて下さい。」と言われてしまい・・・!(゚д゚lll)

朝日「・・・いや、その、、あ、ここだと人も多いので、迷惑になるので、ちょっと・・・、スミマセン。。」

内心『捨てるわけには行かないしな。。』と、なかなか酷いことを考えてしまっていたところで、突然『開けて読んでほしい。』と言われてしまったので、ギクッとなり、しどろもどろな言い訳になってしまいましたっ。(;´Д`A

それでも、一応、断れた。。と自分では思っていたのですが、風間さんは、すぐにこう返して来ましたっ。

風間さん「では、移動して、どこか入るか、座れるところを探しましょう。」

朝日「は・・・・えっ?!(゚o゚;; 」

・・ついさっきまで、あれだけ無言モードを連発してたのに、いきなりのこのハキハキとした、饒舌っぷりは何っ?!( ̄O ̄;) と、戸惑ってしまいましたっ。

朝日「・・いや、その、、ぇえと・・・」

しかし、ここで朝日の悪い癖というか、あまり表立って揉めたくない。という『逃げ。』が出てきてしまい、、今日で、風間さんと会うこともなくなるわけだから、最後になるなら、手紙くらい読んだっていいんじゃないか・・・。と、思い始めて来てしまって・・・。

こういうところが駄目だと、何度も後で後悔した経験があるのに、いざそういった局面に立たされると、ついつい、穏便に済ますことが出来るならすこしぐらい我慢しよう。と思ってしまって。。(*_*)

とはいえ、さすがに今からお店に入って、風間さんと顔を合わせて話しながら手紙を読む。というのは絶対嫌!という気持ちだったので、周りを見渡して、人影が少なく、ちょうどいい手すりがある場所を見つけたので、あそこに行きましょう。と、朝日の方から提案し、そこへ移動することになりました。。

こんなことなら、さっさとバッグに手紙を突っ込んで、『じゃあ、サヨウナラ!』と帰ってしまえば良かった。。と、さっそく後悔するばかりで。。

今からでも、ダッシュで帰ってしまいたい。という気持ちでいっぱいでしたが、そんな勇気が朝日にあるはずもなく・・・、こうなったらさっさと手紙を読んで、適当にお礼を言うなりして、一刻も早く風間さんと別れよう。。という気持ちでした。(−_−;)

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正直、早々にドン引きしてしまったのですが、風間さんは、真剣な顔で、手紙について語りだしましたっ。

風間さん「・・今までの気持ちを綴り、幸せという字で閉じたので、ここには、僕の思いの、気持ちの全てが入ってます。」

・・ぇえと、風間さんて、、なんというか、こういった面もあるんだ・・・。と、ここに来て、新たな発見をしてしまいました。(O_O)
意外とロマンチスト・・・?といっていいのかどうかは分かりませんが、そういう面も持っていたんだな・・・・。と。

といっても、これで風間さんへの印象が良くなるハズもなく、、むしろ、良くない面での発見になってしまったような。。(; ̄ェ ̄)

とにかく、こんな手紙を渡してくるなんて想像もしてなかったので、唖然としてしまって・・・、風間さんは手紙についてツラツラと語っていたのですが、朝日の耳には、あまり入って来ませんでした。(*_*)

それに、『幸せを込めた。』と言っているのに、そう言っている本人がまったく幸せそうには見えず、むしろ、正反対のような顔をしているので、どう受け取ればいいのやら・・・。と、いう気持ちに。。

元々、手紙をもらった時点で、ちょっとな・・・。と、困惑の気持ちが強かったところに、風間さんからよく分からない話を聞いて、ますます、この手紙を開けるのが、怖くなってきてしまいました。(*_*)

本当に申し訳ないんですけど、思いというか、念が強すぎて、手紙から禍々しいオーラすら見えてきそうで・・・・。(~_~;)
これ、開けて読むのが嫌とかそれ以前に、家に持って帰るのすら嫌かも知れない・・・、でも、さすがに捨てるなんてできないし。。

この手紙をどうすればいいのかと悩んでいると、、風間さんが、こんなことを言ってきましたっ。

風間さん「朝日さん、開けて読んでみてくれませんか。」

朝日「・・・・あっ、えっ?!」

どうしようかと悩み、もたついている間に、風間さんから一番避けたかった言葉を言われてしまい、『ぁあ〜しまった!Σ(゚д゚lll)』と、絶望してしまいましたっ。

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風間さんから貰った手紙を『あとで読みますね。』と言いながら、バッグに仕舞おうとしたのですが、、なんとなく視線で、『本当にしまうのか。』と、責められているような気がして、チラッと、風間さんの様子を伺ってみました。

風間さん「・・・・・・。」

この様子だと、やはり、今この場で手紙を開けて、読んで欲しそうですが、朝日は朝日で、そこまではしたくありません。。(*_*)

開けて見ることはしないまでも、風間さんが無言の圧をかけてくる中で、バッグに仕舞うというのも躊躇われ、、これはもうどうしたものか・・・。と悩みながら、何気なく、封筒を裏返してみると、封のところに、何か文字が書いてありましたっ。(°_°)

てっきり、〆マークか何かだと思い、一瞬、スルーしそうになりましたが、あれっ?と思い、もう一度、よく見てみると・・・、『幸』と書いてありましたっ。∑(゚Д゚)

これは、、しあわせ?さち?どういう読み方が正解なんでしょう。。

何にしても、封字に『幸』と書いてある手紙は、初めて見ました・・・・。(*_*)

朝日「・・あの、この『幸』って・・」

なにか、深い意味でもあるのかと思い、つい、口に出してしまいましたが、言った瞬間、『いやっ、これはもしかしたら、宗教的な何かだったのかもしれないっ。(゚o゚;; 』と、ハッ!としてしまいましたっ。

なにか、とんでもない返事が返ってきたらどうしよう・・・。と、ビクビクしていると、風間さんがこんなことを言ってきましたっ。

風間さん「文字のまま、気持ちを込めました。」

風間さんの真剣な顔を見て、まるで、ホラー映画をみているような気持ちになり、ゾッとしてしまいました。。

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女子トイレから出た瞬間、すぐ横にいた風間さんから謎の白い封筒を手渡されましたっ。∑(゚Д゚;)

朝日「・・・えっ、、これって。。(O_O;)」

今手にある白封筒は、何も入っていないんじゃないかと思うほど薄く、とくに重さも感じなかったので、『ぇえっなにこれ、お金とかじゃないよね?!そんなの貰えないし、くれる意味もわからないんだけどっ。』と、心の中で葛藤してしまいましたっ。

頭の中は大騒ぎでしたが、実際は白封筒を見つめながら呆然としてしまっていると、、風間さんがこう言ってきました。

船井さん「手紙です。」

朝日「・・えっ、あぁ、・・そうですよね、手紙、ですよね。。」

封筒の中身が手紙なんて、当然のことなのに、まったく頭にありませんでした。。
このタイプの封筒って、プライベートではなかなか見る機会がないので・・・・。

船井さん「本当は、今渡すつもりじゃなかったんですが・・・・。」

たしかに、トイレから出てすぐ手紙を渡してくるなんて、こちらもまったく想像していませんでした・・・・。
というか、実際は、いつ渡すつもりだったんだろう・・・。という気持ちに。(;´Д`A

本音を言うと、今日一日散々だったこともあり、手紙をもらっても、あまり嬉しくない気持ちの方が強く。。

風間さんの視線の感じから、今この手紙を開いて、読んで欲しそうな雰囲気を感じたのですが、さすがにここではちょっと・・・・。

それに、もう会うことはないだろう。と思っている人からの、手紙なんて、今更どう読めばいいのっ?!という気持ちでした。(T_T)

とりあえず、閉まってしまおうと「後で読みますね。」と言いながら、バッグに白封筒を入れようとしたのですが・・・!

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駅に向かって黙々と歩いていましたが、次第に、風間さんの挙動がおかしくなり、、また、ゼェハァと息が荒くなり始めました。

気になりましたが、ここでまた、心配して話しかけたりしてしまうと、あとで絶対に後悔する展開になっていくのが目に見えてしまい、、下手なことは言わないでおこう。と決め、黙って歩くことにしました。。

さすがに、足が止まったり、苦しそうな様子が見られたりしたら、無視するわけにはいかないな・・・。などと思っていたのですが、、だんだんと、朝日にも異変が・・・。。(゚д゚lll)

ナント、ここに来て、また、激しい腹痛の波が襲ってきましたっ。(T_T)
こうなってしまうと、もう、他人を心配する余裕なんてないというか。。

ただ、幸いなことに、駅はもう目の前で、トイレの場所も分かっているので、ここでもう風間さんと別れれば良いやっ。と思い、口を開きましたっ。

朝日「・・あの!風間さん!ちょっとトイレに行きたいのでっ、ここですみません!・・・ではっ。」

言うだけ言って、その場から去ろうとした瞬間、風間さんが何か言いかけたような気がしましたが、もうそれどころではないので、さっさと離れましたっ。

最後になるんだし、『ありがとうございました。』くらいは言っとくべきだったかな・・・。という思いも、多少頭を掠めましたが、そんな余裕すらなく。。
もう会うこともないだろうし、風間さんのせいで散々苦しめられたし、いいやもうっ。とそんな気持ちでした。

トイレから出る時、なんとなく、風間さんはまだ帰っていないんじゃないか・・・。という予感がしたので、一応身構えながらトイレから出ると・・・。

女子トイレから出たすぐ横の壁に、風間さんがもたれかかっていましたっ。Σ(゚д゚lll)

身構えてはいたものの、やっぱりいた!という驚きと恐怖と、なぜ、毎度毎度そんな女子トイレのすぐ横にいるのっ?!と、パニックになりかけていると・・・!

突然、風間さんから、スッ!と、白い長封筒を渡されましたっ。(°_°)

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